本日よりGMOグローバルサインのブログをスタートします。
国内外の業界動向、ちょっとニッチな技術情報等をお伝えしていこうと思います。

今回はCA/Browser Forum(概要とメンバー活動)についてご紹介いたします。

CA/Browser Forumとは

CA/Browser Forumは、電子認証事業者及びブラウザベンダを主な構成メンバーとする世界レベルのボランティアフォーラムで、電子証明書サービスをとりまく課題解決についての議論や業界ガイドライン作りを行っています。

メンバー要件として、

  1. Issuing CA
    WebTrust又はETSIの認証局審査をクリアし、主要ブラウザからアクセス可能な公開されたウェブサーバへの証明書発行を行っている認証局運用組織(パブリックなサーバ証明書を発行している認証局運用組織)
  2. Root CA
    WebTrust又はETSIの認証局審査をクリアし、前記の要件1.に該当する中間認証局に対し認証局証明書を発行しているルート認証局運用組織
  3. Browser
    ウェブブラウジングを安全に行う機能を持ち、一般的に利用可能なブラウザを提供する組織

のいずれか一点を満たすと共に、フォーラムのIPR(知的財産権)ポリシーへ合意することが求められます。

2013年5月末時点での参画組織は下記の通りです。

電子認証事業者

Buypass(ノルウェー)
CERTAM(ポーランド)
Chunghwa Telecom(中国)
Comodo(アメリカ)
D-TRUST(ドイツ)
DanID(デンマーク)
DigiCert(アメリカ)
Digidentity(オランダ)
E-TUGRA(トルコ)
GMO GlobalSign(日本)
GoDaddy(アメリカ)

Izenpe(スペイン)
日本認証サービス(日本)
Kamu Sertifikasyon Merkezi (トルコ)
KEYNECTIS(フランス)
KPN Corporate Market(オランダ)
Logius PKIoverheid(オランダ)
Prvni certifikacni autorita(スロバキア)
Network Solutions(アメリカ)
QuoVadis(バーミューダ)
SSC(リトアニア)
セコムトラストシステムズ(日本)

StartCom(イスラエル)
Swisscom(スイス)
SwissSign(スイス)
TURKTRUST(トルコ)
Symantec(アメリカ)
Trend Micro(アメリカ)
Trustwave(アメリカ)
Trustis(イギリス)
TAIWAN-CA(台湾)
Wells Fargo Bank(アメリカ)

 

ブラウザベンダ

Apple
Google
Microsoft
Mozilla
Opera

 

また検討課題に応じ、スタンダード策定組織、認証局の審査に関わる組織及び電子認証事業と関係の強い業界組織等とも連携を取っています。

American Bar Association(米国法曹協会)
CICA(カナダ勅許会計士協会)
ETSI(欧州電気通信標準化機構)
NIST(アメリカ国立標準技術研究所)
tScheme(英国セキュリティ標準化団体)
ICANN(IPアドレス、ドメイン名、ポート番号等インターネット資源の調整を行う組織)

CA/Browser Forumのメンバー活動

メンバー間での議論や情報の交換は、メーリングリスト・電話会議・Face-to-Faceミーティングを通じて行われています。コミュニケーション及びドキュメントに用いられる言語は英語です。

この他、検討課題によりForumメンバー全員での検討を開始する前に論点の絞り込みやたたき台作成が必要と思われる場合には、有志・スペシャリストによるワーキンググループが形成されます。

GMOグローバルサイン(以降GSと書きます)は、フォーラムメンバーとしての活動を通じ、業界に関わる最新情報・動向をタイムリーに世界各地のGSで共有し必要なアクションをとっています。

CA/Browser Forumでの議論をあなたも把握できます

Forum内でのやりとりすべてをという訳にはいきませんが、公開の場での議論が適すると判断したテーマに関するメンバー間のやりとりや、電話会議・Face-to-Faceミーティングの議事メモについて、登録すればメンバーでない人もメールを受取ることができます。(登録画面及び送られてくるメールすべて英語です。ご了承ください。)

登録してメールを何通か受け取ったところで、お付き合いのある電子認証サービス事業者に、CA/Browser Forumで議論されているこの件だけど・・・などと突っ込みを入れてみてどう反応するか見るのも一興かも知れませんね。

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この記事を書きました

稲葉 厚志

稲葉 厚志
所属:GMOグローバルサイン 事業企画部