多彩な商品を比較し、簡単に購入できるネットショッピングはシンプルかつ無駄がありません。しかし、ネットショッピングならではの問題もあります。それは「セキュリティ」です。

フィッシング対策協議会によると、2018年12月フィッシング報告状況では、Apple、Amazon、クレジットカード会社をかたるフィッシング詐欺が多く報告されたそうです。 詐欺に巻き込まれる可能性があるからといって、我々の日常にすっかり根付いたネットショッピングをやめることはできません。しかし、お金や商品を盗み取られないように注意することはできます。

以下では、安全なネットショッピングを楽しむために、どうすれば詐欺を予防できるかの4つのヒントと、詐欺の被害にあった場合の対処法をご紹介します。

どうすれば詐欺を予防できるか

ネット通販詐欺を防ぐための4つの注意点をお伝えします。

1.「保護された」サイトですか?

ショッピングサイトにアクセスして最初にすべきことは、ブラウザのアドレスバーにある鍵マークの確認です。

ChromeのHTTPSサイトのアドレスバー
ChromeのHTTPSサイトのアドレスバー
ChromeのHTTPサイトのアドレスバー
ChromeのHTTPサイトのアドレスバー

HTTPSとは、サイトに入力した情報(例:ユーザ名、パスワード、金融機関やクレジットカードの情報など)が暗号化され、悪意のある第三者からの傍受や盗聴から保護されることを意味します。しかし残念なことに、フィッシングサイトでもHTTPSのサイトはあるため、HTTPSの確認に加えて、会社名がURLに含まれているか、または緑色のアドレスバーになっているか、サイトシールでサイト情報を確認するなどの対応が必要です。

ChromeのHTTPS(会社名表示あり)サイトの例
ChromeのHTTPS(会社名表示あり)サイトの例

もし、何かおかしいと感じたら、そのサイトから離れるようにしましょう。

2.そのサイトは信頼できますか?

信頼できるかどうかを確認するには、サイトの評判をGoogleで調べてみましょう。他の利用者がそのサイトを利用した後にレビューしている情報があるはずです。口コミやそのサイトについて何の情報も得られない場合は、信頼できるショッピングサイトか判断できないため注意が必要です。

3.他社よりも安価&好条件ではありませんか?

偽のショッピングサイトでは、他社よりも割引率が高かったり、すでに完売している人気商品や限定商品を販売しているなど、購入を促す条件を優位に表記している可能性があります。はじめて利用するサイトであれば、すぐには飛びつかず慎重になりましょう。「入金確認後の発送」など、支払い方法、発送にも注意してください。

4.サイトの連絡先は実在しますか?

サイトの連絡先情報を確認しましょう。運営会社または店舗情報のページがあれば、所在地、メールアドレス、電話番号などがあるので実在する会社・店舗なのかを確認できます。連絡先情報をコピーして掲載している可能性もあるため、そのサイトが本当に安全かどうかの保障はできませんが、情報が一致しなかった場合は、よく調べた方がよいサイトであることが分かります。また他にも、日本語としておかしな文法や単語がないかにも注意してください。

詐欺にあってしまった場合どうすればよいか

どれだけ注意していても詐欺サイトも常に巧妙に進化しているため、完璧に防げない可能性もあります。下記のようなことが起こった場合は、ネット通販詐欺を疑いましょう。

  • 注文・支払いをしたが、商品が手元に届かない
  • 身に覚えのない高額の購入履歴があった

ネット通販詐欺にあった後にすべき行動は以下の3点です。

すぐ銀行またはクレジットカード会社に連絡する

不正な請求が来た場合は、すぐに銀行やクレジットカード会社に連絡しましょう。銀行に連絡することで、銀行口座からの引き落とし、デビットカードの利用、小切手利用などを保留にしてもらえます。クレジットカード会社には、クレジットカード利用を凍結してもらいます。

被害届を警察に出す

ネット通販詐欺にあった場合、すぐ警察に被害届を提出しましょう。証拠となるメールのやり取りやサイト情報(スクリーンショット)は必ず保存しておいてください。被害届の提出は以下のような理由で役に立ちます。

被害届をだすことで詐欺師の利用口座を凍結させ、その後、同様の詐欺被害を食い止めることにつながります。凍結された口座に残高があれば、取られたお金が全額または一部戻ってくる可能性もあります。
銀行へ相談する際には、一方的な申告だけでは詐欺師の利用口座を凍結することは難しいため、被害届を出していることを伝えると対応も迅速化されます。

登録情報を変更・削除する

詐欺サイトに個人情報を登録してしまった場合、個人情報を可能な限り変更のしたうえで情報を削除しましょう。削除するだけでは、データが詐欺サイト側に残っている可能性もあります。

自分の身は自分で守る知識を

ネットショッピングは限られた時間でほしい商品を購入・配達してもらえる素晴らしいサービスですが、利用ユーザが増える一方、それを狙う犯罪者が増えているのも事実です。詐欺被害にあってしまっては簡単に購入どころか、いろんな処理や対応に追われる事態になってしまいます。

100%詐欺を防ぐ方法はありませんが、こうしたヒントを活用し、注意することで詐欺にあう確率を減らせることを理解しておきましょう。

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グローバルサインブログ編集部

グローバルサインカレッジ編集部
所属:GMOグローバルサイン マーケティング部
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