導入の背景・目的・課題

システムインテグレーターのC社は、グループ会社だけに留まらず、ノウハウを活かしたシステムのコンサルティングをはじめ、システム構築、運用サービスを行っています。 取り扱うサービスも多岐に渡ることから、月3,000件の請求書や納品書を自社の基幹システムで作成し、プリントアウトして、顧客別に仕分け、発送作業を行っていました。しかし、コロナ禍になりテレワークでの業務体制を築く必要性が高くなってきたことから、紙での発送を電子化することになりました。

プロジェクトを担当することになった技術部のM氏は、帳票を電子化するためには、自社で発行された帳票である事を証明(なりすまし抑止)し、作成された文書が改ざんされていない事を証明する必要があると考えました。

導入までの経緯

電子文書の証明について調べ、発行元を証明するためには「電子署名」が必要になるとわかったM氏は、検索ページの上位にあったグローバルサインに問い合わせてみることにしました。営業担当者に要件を相談したところ「電子署名のできるサービスは複数ありますが、帳票の発行枚数が月3,000件というボリュームであれば、御社の基幹システムに連携して、電子署名を自動化するのはいかがでしょうか。電子印鑑ソリューションDSSは一括大量署名が可能で、電子文書にいつ誰が作成したのかを証明でき、改ざんがあった場合は検知もされます。」と説明されました。

自社の基幹システムと連携できれば、電子署名機能を自社で一から開発するよりは期間も短縮でき、運用コストも削減できると総合的に考えたM氏は、NDAを締結後DSSが自社の基幹システムと連携できるか検証用の環境にてテストしてみることにしました。その後、1か月間の検証を行い、自社の基幹システムとAPI連携し、システムから発行されるPDFファイルに電子署名ができたことで導入を決めました。

導入して良かった点

DSSを導入したことで、請求書や納品書の電子データに電子署名を付与し、ウェブにアップロードしてメールで送付するというオンライン運用に切り替えられたC社。導入についてM氏は「経理などの担当部門の方からは、電子化したことで紙の印刷や原本のファイリング業務などの業務負担が大きく削減され、印刷や発送コストも削減されたと報告がありました。電子署名なしでPDFだけという案もありましたが、請求書への改ざん対策は不可欠でした。DSSによる電子署名では、同時にタイムスタンプも付与され、非改ざん性の担保ができるため、電子帳簿保存法の要件にも対応できるようになったのもよかったと思っています。」とお話いただきました。

今後も、C社では電子化を推進しつつも、同時にセキュリティ対策も慎重に考えていかれるとのことです。